学んでますか、最近?

飯テロ、ときどき学び系

そこに聞く神様はいた

 

 あの子は、すべてを聞いてくれた。

 

 僕が、地球を割ってしまいたくなるくらい地面をがんがんと踏むほどの、月まで届いてしまいそうなくらいのバンザイをするほどの、摂氏100万℃の太陽のコロナほどアタマがあつくなるほどの、喜びの興奮状態のときも、あの子は僕の話を冷静に聞いてくれて、同じように喜んでくれた。

 

 僕が、すべてを投げ出し、森の奥の奥の方へ逃げ隠れてしまいたくなるほどの、海底10920mのチャレンジャー海淵にもぐり込んで二度と出てきたくなくなるほどの、太陽系を捨て、アンドロメダ銀河にある、きっと地球とそっくりな惑星で住み暮らしたいと思ったときほどの、絶望失望を感じたときも、あの子は僕の話を真剣に聞いてくれて、同じように絶望してくれた。

 

 あの子は、僕の全てを受け入れ、一緒に喜んでくれた。一緒に怒ってくれた。

 

 嬉しいときや悲しいときだけじゃなくて、何でもない日でも、とりとめのない会話をするだけで、後で振り返って「あの子としゃべってよかった」と思って疑わなかった。

 

 僕が、あの子の話をよく聞いてないことはあったけど ───いま思えば、申し訳ないことをした─── 、あの子は決してそのことについては怒ることはなかった。それでいて、僕の話を聞いてないということはなかった。すべての僕の話を真っ正面から聞いてくれて、頷いてくれた。

 

 なんて、素晴らしいひとだったんだろう。

 

  

 あの子は、聞く神様だった。